ここ数日、ブログのアクセスがいつもより多いなと思っていたが、藤村龍至さんのブログにリンクをはっていただいていたようだ。
いい機会なので「Round About Journal Vol.3」に関連した話を少々。 「Round About Journal Vol.3」では、「表層と深層」ということがテーマの一つとなっている。 RAJでは建築に限らない根本的な定義で扱われているが、建築の表層と深層については、僕も意識せざるを得ないテーマである。 日頃建築以外の一般の方と話をすると、自分がやろうとしていることや目指していることを誤解されていると感じることがある。「いや、そういうことじゃなくて、・・・」とはわざわざ言わないけれど、表層の部分だけを汲み取られているように感じる。そこで、自分なりの解釈として「表層は一般性、深層は専門性」と定義付けしている。この表現には語弊があるかもしれないが、表層的な部分は人の主観性による知覚が大部分を占め、アート的な受感、または人の自己の感覚的なものによって成立している。また、深層の部分は学問的というか数学的というか、論理で構成される部分で、主観性を排除した領域だと考えている。 僕のこの考え方の深層には、建築を作る人も、体感する人も、主観性を排除できないという確固たる定義がある。このことについては、またの機会に触れようと思う。 藤村氏は、論理的思考や意図を言語化することの重要性を説かれており、これには僕も賛同している。なぜならば、深層は説明なしには明確に伝えることが困難であるからだ。その反面、表層は全てを感じ手に委ねたいと思う。そういう感覚的な部分はとても重要だと思っている。更に言えば、僕はその説明できない表層があるからこそ、建築に面白味を感じているのかもしれない。
by futurestudio
| 2008-03-12 02:09
| philosophy
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